もくじ
利益をしっかり理解しましょう。
利益には全部で3種類あります。
利益の違いをしっかり押さえよう。
- 営業利益
- 経常利益
- 純利益
実際に四季報を見てみよう


①営業利益を具体的に説明してみる。
売上高からコスト(人件費や材料費、通信費、テナント料、広告宣伝費など)を差し引いたものです・・・と、言葉で説明してもいまいちですよね。
具体的に見てみましょう。例えば・・・たい焼き屋さんをイメージして下さい。

1個100円のたい焼きを100個売ったとしましょう。
100円×100個=10000円
10000円の売上高ですね。
「売上高ーコスト=営業利益」ですから
そこから、
- たい焼きの原価3000円
- アルバイトに払う人件費2000円
- ちらし代2000円
を引いてみましょう。(実際にはさらに項目ありますが省略します)
10000円-3000円-2000円-2000円=3000円
この3000円が営業利益です。営業利益からは会社が「どれくらい儲けられるビジネスをしてるのか」を判断できます。営業利益が大きければ大きいほど美味しいビジネスをしてるってわけですね。
②経常利益を具体的に説明してみる。
経常利益とは、営業利益に受取利息・受取配当金などの営業外収益を足し、銀行に支払う借入利息など営業外での費用を引いたものです。
・・・うーん、やっぱりイメージが湧かないのでまた具体的に見ていくとしましょうか。
実はこのたい焼き屋さんは事業を起こす際に、銀行からお金を借りてました。借りているお金は、利息を足して返さないといけませんね。
先程の営業利益から借金の返済金額と利息分を引きます。
3000円ー1000円=2000円
これが経常利益です。
経常利益は会社の事業全体の利益を表します。本業が順調でも、借入金の返済や利息負担が多いと利益が少なくなるわけです。
③純利益を具体的に説明してみる。
純利益とは、経常利益に本業とは関係のない土地の売買・災害被害・子会社の売却などで発生した特別利益や特別損失を足したり引いたりし、そこからさらに税金を差し引いたもの。
はい、具体的に見ましょう(諦め)
実は最近このたい焼き屋さんが、唯一保有していた「駅前の土地」が5000円で売れましたのでそれを特別利益とし、経常利益にその金額をプラスし、さらに税金(法人税・住民税・法人事業税)を引きます。
2000円+5000円-1000円=6000円
と、最終的にこのたい焼き屋さんに残るお金がでました。
6000円・・・これが純利益です。
具体的にたい焼きのコストとか税金に関しては正確な計算方法がわからなかったので、
数字の信ぴょう性については無視して下さいね!あくまで例として適当な数字にしています。
なお、当然数字の増減は企業や年によって変わってきます。営業利益>経常利益>純利益の順で数値が少なくなっていく事もあれば(ほとんどがこの形でしょうか)
経常利益>営業利益>純利益と数値の大小が入れ替わる事もあります。
3種類の利益でどれをみればいいのか。
上でお勉強しました3種類の利益の内、株式投資で、企業の業績判断をするにおいて注目するべきポイントは
「経常利益」だと私は考えています。
なぜならば本業でどれだけ利益を生み出し、かつ安定性のある経営をしているかはここを見れば一目瞭然だからです。高利益の商品が売れに売れまくって、営業利益が抜群に良くても、その利益が軽く吹き飛ぶくらいの借金をしていればその企業は安定的とはとても言えません。
また、最後に手元に残る純利益がどんなに良くても、経常利益が目も当てられない状態であれば「一時しのぎの利益」(例えば先程のたい焼きやさんのように土地が売れたような要因)なだけであって、根本的に事業を改善できなければ来年も赤字が続く可能性があるという事ですよね。
参考になりましたでしょうか。徐々に用語が出てきて混乱してしまいそうになりますよね。メニューの基礎知識にカテゴリわけしておりますので不明点があれば一度戻って見るのも手です。ゆっくり学んでいきましょう。
そしてなぜたい焼き屋さんなのか、職場の近くにたい焼き屋さんがオープンしたんです。先程まで、そのことを考えていたのでつい・・・。
キノでした。