こんにちは。元ウエディングプランナーのキノです。
3か月ほど前に書いた記事なのですが、いまだにキーワード検索でそれなりのアクセスがあるようですので追加で記事を書いてみました。思い起こせば祝儀泥棒からキムチの話。さらに喪服のゲストまで、この世にはまだまだたくさんの修羅場が潜んでいました。
という訳で、本日のメインテーマは「結婚式・披露宴で実際にあった修羅場その2」です。
もくじ
①祝儀泥棒の被害にあってしまったご両家。
祝儀泥棒というのをご存知でしょうか。
彼らの存在は、決して珍しい物ではありません。私も実際に被害にあった両家を一度だけ見たことがあります。受付の方が祝儀袋を「親族」を名乗る人物に渡してしまった事で事件が発生しました。
誤解が無いように先に言っておくと、万が一祝儀泥棒が発生してもホテル・式場はまず補償しません。注意書きで「ご祝儀の取り扱いについて」は喚起してあるはずですし、口頭でも注意するよう伝えられているはずです。特にホテルは公共の場所でもあるため、知らない人間がふらっと立ち寄ってもまず怪しまれませんし、結婚式ともなると「知らない顔がいて当然」なわけです。出席者が全員お互いの事を知っているというケースは非常にまれですからね。
よって「ご祝儀の取り扱い」は完全に自己責任になるわけです。「泥棒が入ってくるなんてひどいホテルだ!」と怒鳴られても「いやいや、自分が悪い」で済まされます。
今後挙式を控えている方は受付の方には重々、集めた祝儀を誰に渡すのか説明をしておくとよいです。私はプライベートでも仕事柄結婚式の受付を10回以上やったことがあるんですが、集めた祝儀を渡す相手と事前に顔を合わせてもらえるとさらに安心します。
自称親族はもちろん、くれぐれもホテルスタッフを名乗る人物に気安く渡したりしてはなりません。
ご祝儀で結婚費用を支払う方も多いでしょうから、本当に注意して下さい。

②いつになっても新郎が来ない。
個人的にすごく焦った件。
通常、披露宴当日は新郎・新婦それぞれ準備が別行動になります。特に新婦はヘアセット・衣装などに時間がかかりますので新郎よりも数時間前に現場に来てもらう事がほとんどでしょう。
そんな中新婦の準備も出来、挙式前に新郎と一緒にお互いの家族に挨拶・・・という段階で新郎が見当たらないケースがありました。館内はおろか、新婦が電話をしてもつながらない。焦る新婦と、焦っていることを顔に出せないウエディングプランナー。時間だけがただただ過ぎてゆきました。
結局、連絡がついたのは挙式が始まる十分前。
原因は「何気なく入ったパチンコ屋で大当たりが止まらなくなってしまった」とのこと。結果として、何事もなく披露宴を終えることが出来ましたがその日新郎がこっぴどく怒られたのは間違いないでしょう。
③韓国国籍の方の結婚式の後。
これは修羅場というと少し意味合いが違いますが・・・
ご存知でしょうか、韓国国籍の方の結婚式には披露宴で必ず「キムチ」が出てきます。
その日のコースメニューがフレンチだろうと和食だろうと関係ありません。必ず1テーブルに1セットキムチが置かれます。
披露宴が終わった後、キムチのにおいが会場に充満してしまい消臭も非常に苦労します。次の披露宴までしばらく期間を置かないと使用できない状況が多々あります。
そういう意味ではプランナー泣かせだったりします。 美味しいんですけどね、キムチ。

④全身黒で来るゲスト。
ドラマや小説ででてきそうな「喪服で披露宴」・・・生涯に一度だけ出会ったことがあります・・・女性でした。
披露宴中、何かをしでかすという事は一切なく逆にそれが不気味だった覚えがあります。ただ披露宴中、何を思ったのか司会がその人にインタビューをしだして焦りました。その他予め指定したゲストを前に呼ぶ余興もあったのですが必ず一人足りない状況で事が進んでいき、お互いに非常に気の毒でした。
過去に何かがあって、それが予知できたであろうレベルであれば自己責任ですが
もし、過去に何もなかったとしたら冷や汗ものでしょうね。
逆にめでたいからと言って全身白で身を包んで行っても奇怪な目で見られるので気を付けましょう。主役はあくまで新郎新婦のお二人なんですから。

さて、いかがだったでしょうか。
もうすぐ結婚式のTOPシーズンが近づいてきます。挙げる人も参加する人も楽しい一日になることをお祈りしています。今回挙げたケースでも事前の知識次第で、回避できたであろう状況がいくつかありますよね。そのためには事前の知識と対策が必要です。