こんにちは、年末年始は暴れん坊将軍のDVD見まくってたキノです。
暴れん坊将軍と言えば、1978年~2008年まで長期に渡りテレビ朝日系列で放送されてきた松平健氏主演の人気時代劇ドラマです。
シリーズが終わってからも様々なコラボレーションが生み出されており(時には仮面ライダーと共に闘う事も)、一度聴いたら忘れられない軽快なテーマソングとあわせ人気時代劇の代名詞の一つとして、その地位を確立しています。
今日はそんな暴れん坊将軍から見出されるとある処世術について書いてみました。
4月から新入社員の方必見です、多分。
もくじ
暴れん坊将軍概要
暴れん坊将軍の「起承転結」
人気ドラマであり続ける理由の中の一つとして「基本一話完結型」「話の展開がワンパターン」という要素があります。
ワンパターンという表現はこの場合メリットであり、そこから生み出される分かりやすさ・先読みできる勧善懲悪の気持ちよさなどから幅広い年齢層に受けているのです。この手法は他にも「水戸黄門」「銭形平次」など時代劇物では良く使われていますよね。
主なストーリー展開は
- 松平健演じる、徳川吉宗(上様)は「徳田新之助」という偽名で城下町をお忍びで散策している。
- 悪い奴が出てくる。
- 徳田新之助が城下町で出会った人が悪い奴に困らせられる。
- かくかくしかじかで悪い奴の所に乗り込む「徳田新之助」。
- そこで初めて自分が「徳川吉宗」であることを告げる(通称:余の顔、見忘れたか?)
- 悪い奴もさすがに一度は平伏するものの、上様から切腹を命じられる事で開き直り上様を殺そうとする。
- 返り討ちにし一件落着。
というもので、困りごとや関連人物は毎回違うものの4~7の展開は大体固定されています。よってどんなに強敵が出てきても、どんなに腹立たしい悪者が出てきても、最後はスカッとできるので安心して視聴する事が出来ます。
追い詰められた悪の親玉は開き直り、上様に刃を向ける。
避けられぬ戦いの中にみる将軍様の美学
孫子兵法にも「開き直るから、けして敵を追い詰めてはならない」としているのに、毎回敵を追い詰め、毎回開き直られる上様。その度に何十人もいるゴロツキに囲まれ命を狙われる上様ですが、主人公は絶対に負けません。四方から同時に斬りかかられようが、ビクともしない驚異的な強さを誇ります。
そして、これは有名な話ですが上様は決して相手を斬りません。全てみねうちなのです(一部例外あり:上様が心底激昂なされた時などは斬る)。
殺陣シーンが始まる前には必ず刃を裏返すシーンが映し出されますし、効果音でもみねうちと真剣で斬られる音を聞き分けることができます。このみねうちというポイントが今日の記事の要です。
みねうちの理由は諸説あるようですがやはり「身分の高い将軍様が手を汚す必要はないから」「上様直々に斬られると相手にとって名誉になってしまう」という解釈が一般的のようです。
上様は斬らない、斬るのは部下の仕事
上様には優秀な部下がいます。中でも悪い奴のしっぽを掴むために暗躍している男女2人の忍者は御庭番と呼ばれ、彼らは劇中のクライマックスである殺陣シーンにも登場し、ゴロツキどもを上様とは違い切り殺しています(致命傷なのかもしれない)。そして悪の親玉に対しては「成敗!」という上様の掛け声に合わせ斬り殺す徹底した仕事っぷり。なお、シリーズを通してみると柔術などで戦うキャラクターもいたりました。
さて、ここまで暴れん坊将軍のあらすじを大まかに解説してきましたが、実は今回の記事のテーマ上注目すべきは悪の側なのです。
殺陣シーンでは死ぬ人間と死なない人間の境界線
生死を分かつたった一つのシンプルな理由とは。
さて悪い奴ら側に注目してみると、登場人物は
- 悪の親玉(とそれをそそのかす右腕)
- 武装したゴロツキ・雇われ剣士達
となり、ここには当然ながら主従関係が存在すると思われます。そして物語の都合上、この武装したゴロツキ・雇われ剣士達はクライマックスシーンで必ず「生きる」か「死ぬ」かに選別させられるのです。
結論を急ぎましょう。
劇中みねうちで命が助かっているのは、徳川吉宗に斬りかかっている人々であり「であえ!であえ!上様の名を騙るふとどきものを切ってしまえい!」という上司の命令を愚直に守った者達です。たまたま上様が峰打ちで対処しているので、生き残った形になります。
逆に上司の命令を無視し、「上様は強そうだし、弱そうな忍者・・・というか女なら俺でも勝てるかも」という利己的な考えに陥った者達は、残念ながら全員斬り殺されているのです。
よって、上司の言うことはちゃんと聞いておいた方が何かと良いよね。
と、この前パワーポイントで部下にプレゼンしてみた結果、哀れむような目で見つめられましたが今のところ良好な関係を結べています。
ちなみに、劇中上司の言うことをきちんと聞いた人々がその後どうなるのか。時代背景と共に考察した結果をurlに込めそれをオチとしてみました。
それでは、これにて一件落着。